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ル・クール
去る8月10日にレストラン「ル・クール」にて、Lien~両毛を元気にする会~主催で「食育の話とオーガニック野菜とワインを楽しむBBQ」が行われました。
「世界の三國」シェフのもとで世界を舞台に活躍されたのち、約10年前に故郷足利でレストランとケーキ屋を開業した「ル・クール」のオーナー、武井さん。当日は、武井さんの講演のほかに、こだわりが詰まったブッフェ形式での立食、酵素ジュースとワイン、そしてBBQを楽しむというクオリティーの高いひと時となりました。
シェフに料理の構成をうかがったところ、キーワードは3つ!
- オリーブ
- 薬膳料理
- ベジタブルドレッシング
この3点はどれも無添加、無農薬・減農薬野菜を使用したもので、武井さんの「身体に良いものを皆様に届けたい!」という熱い思いが込められています。
講演では、食育や「食」を提供する者としての心意気を話してくれました。
- おいしいものの背景を考える
- 水にこだわる
- オーガニック野菜
- 抗酸化性を使ってアンチエイジング
- 「子どもにやさしいものを食べさせたい」という同じ意識を持った業者同士と手を取り合う
- 薬膳料理
■おいしいものの背景を考える
利益を考えたら、安い野菜でいくらでも料理が作れるし、儲けも出る。だけど、おいしさのその先にあるものを考えるんだ。
武井さん自らもシックハウス症候群のアレルギーで苦しんでいた時に、三國シェフのもとで無農薬野菜という質の高い食材をまかないとして口にしているうちに、気付けばアレルギーが治っていたというから驚き。
この後に詳しく説明していきますが、「ル・クール」では、無農薬のオーガニック野菜や身体に良い調味料にこだわっています。
工業化が進んだ現代では、野菜の栽培は化学的な液体にさらされて育てられているものもあるそう。それを知らずに口にしているかもしれない私たち…。知らないって怖いですね。
「ル・クール」では、「調味料の足し算からできるおいしさ」から、その先をいく「おいしさの背景にある身体を考えた材料に注目」して、食材を厳選し、畑の土の香りがしてきそうな無農薬の野菜本来のおいしさとそれが持つ自然のエネルギーの力を大切にしています。そこへ武井さんのシェフとしての技術がプラスされてすばらしい一皿ができ上がります。
■水にこだわる
講演の中で水道水の塩素濃度を測って、岩塩を入れて塩素濃度がどのくらい下がるかをみる実験をしました。いわゆる、酸化還元力テストです。
使用した岩塩は、塩の中で唯一抗酸化力を持った綺麗な宝石のルビー色をしたヒマラヤ岩塩のマグマ塩。足利の水道水では700近い数値の塩素濃度でしたが、ここへマグマ塩を入れると、途端に100程度の数値へ急降下!塩素によって酸化された水が中和されたということになります。
水道水の塩素を気にして浄水器を使用しているお宅も多いと思いますが、ル・クールでも最も食事に関係してくる水を考えて使用しているとのこと。
健康や美を考えた時に、水の塩素についても考えた方が良さそうです。
■オーガニック野菜
農薬を使用すると栄養量など野菜本来の力が弱ってしまう。オーガニック野菜は、農薬の使用を抑えているため野菜としての「力の強い」野菜とも言うことができ、身体の中での影響力も高い。これが見た目には見えない武井さんのこだわりの部分です。
「ル・クール」では、障害者の方が作る(ソーシャルファームビジネス)サラダほうれん草、玉ねぎ、スイスチャード(茎が5色ある彩りの良い野菜)を使用しています。また、他の野菜もこだわりにこだわり抜いた野菜が使われています。
農薬を使用することで野菜本来が持つ薬効成分の力が阻害されて弱まったり、農薬の中には発がん性物質を含むものもあるなどと言われている今、「お客様に本当に良いものを提供して身体から元気になってもらおう!」という武井さんの強い意志の表れが感じられます。
■抗酸化性を使ってアンチエイジング
先ほど登場したヒマラヤ岩塩のマグマ塩は、唯一無二の抗酸化力を持つマグマ塩。「ル・クール」では、このマグマ塩を使用、販売しておりますが、私もひとつ買ってマグマ塩を試してみました。独特のミネラルの香りとコクがあって、癖になる不思議な味。匂いはしないのですが、サラダに振って食べてみたところ、硫黄っぽい独特の味がしてビックリ。癖のある味に最初は驚きますが、意外にやめられなくなってしまいそうです♪
障害者が作る野菜を手掛ける会社では抗酸化性の高い植物であるオリーブも栽培しており、小豆島の農家からもらったオリーブの苗木を無農薬で育ててでき上がったオリーブの葉を粉末にしたオリーブリーフティーも「ル・クール」で使用しています。
■「子どもにやさしいものを食べさせたい」同じ意識を持った業者と手を取り合う包括的食育
「ル・クール」では、サラダ用ドレッシングは「ベジドレ」を使用しています。全部で7種類あり、①たまねぎ ②赤たまねぎ ③人参 ④ほうれん草 ⑤バジル ⑥パイン&キウイフルーツ ⑦リンゴ&クランベリー
もちろん材料の野菜はすべて無農薬野菜を使用。たまねぎのベジドレをサラダにかけてみると、この、ドレッシングの甘くておいしい。野菜本来の甘みがギュッと詰まっている感じです。
このドレッシングで野菜の栄養も摂れ、さらにこのドレッシングが美味しいので、野菜嫌いな子どもも野菜を食べられるとのこと。子どもを思う大人同士で作られた「ベジドレ」の背景には子を思う食育があったのでした。
■本日の薬膳料理
「ル・クール」はフランス料理のお店ですが、健康を考えた料理を提供するため、武井さんは自らの料理を「薬膳料理」と呼んでいます。野菜が持つ薬効成分を意識して食材同士の組み合わせや素材の活かし方を考えて料理を作っているそう。
本日のブッフェスタイルのお料理は、
- スパニッシュオムレツ
- プッタネスカ
- キスのエスカベッシュ
- オリーブを使ったコンフィチュール
- モッツァレラのカプレーゼ
- チキンソテー
- 玄米パン
- トマトパン
- バニラアイスのオリーブがけ
などなど…
どれもこれも、味は「言う事なし」においしい!
料理をいただいていて感じたことは、やっぱり健康に配慮したこだわりが一品一品に感じられること。武井さんが「うちは野菜の使用量が凄いんです!」と言っていたのがよくわかります。
キーワードにも入っているオリーブがふんだんに使われているのも特徴的。カプレーゼは本来はバジルのみですが、刻んだオリーブとバジルを合わせて、プッタネスカは大豆もやし、ヒヨコ豆、白いんげんなど多くの豆や野菜を使用し、そこへブラックオリーブ、グリーンオリーブも加える。
普段の食事では食べないような食材、そしてオーガニック野菜、そして抗酸化力の高いオリーブも一緒にいただきながら思うのは、「健康を食べてる!」ということ。「ル・クール」は健康を考えた薬膳料理を提供しているので、料理の中に健康に近づくヒントが凝縮されています。
「食事で家族を健康にすることも病気にさせることもできる。それが料理」と語る武井さん。ラクするための外食もいいけれど、時には自分や家族の健康を考えて、毎日の献立のヒントを探しに外食に行くのもいいかもしれません。
「ル・クール」は、私たちでは想像もつかないほど考え抜かれた「身体に良いもの」を提供しているレストランでした。(編集部:小野、春山)
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住所: 〒326-0005 栃木県足利市大月町315
電話:0284-43-3232
営業時間::
ランチ/11:30~14:30(L.O 14:00)、ティータイム/14:30~17:00(L.O 16:30)、ディナー/17:30~22:00(L.O 21:00)
【日曜日のみ】ランチ/11:30~15:00(L.O 15:00)、ティータイム/15:00~17:00
定休日:月曜日・第3月・火曜日
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※この記事に掲載されている情報は取材当時(2013/08/22)のものです。お気づきの点があれば、「あしかがのこと。」編集部へお問い合わせください。
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