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足利の小学生サッカーチーム
2014年のブラジルでのワールドカップ開催を控え、世界・日本中で注目が集まるサッカーだが、「足利のサッカー」については、ご存知だろうか? 市内には栃木県優勝、関東大会出場するチームから、少ない人数ながらもサッカーを楽しんでいるチームも。子どもから大人まで、多種多様なチーム・選手がサッカーを楽しみ、サッカーを通した交流も盛んだ。
そんな「足利のサッカーのこと」について、ちょっと覗いてみると、新しい発見があるのではないだろうか。
足利のサッカーを統括する「足利サッカー協会」は、小学3年生以下の「幼年部」、小学6年生以下の「少年部」、中学校のサッカー部・市のクラブチームからなる「中学部」、「高校部」「社会人部」「シニア部」、そして「女子部」の、7つに区分けされる。その他にも、「普及委員会」「審判委員会」「技術委員会」が構成されているが、これらに関しては別の機会にご紹介していきたい。
いまや3年連続で「小学生が将来なりたい職業」1位のサッカー。そこで、ここではまず「小学生チーム」(上記「幼年部」「少年部」に該当)について注目したい。
小学生が所属できるのは、足利のチームだけで19チームほど。歴史あるチームから新鋭チームまで数多く存在しており、チームによって違いはあるものの、基本的には居住地域に関わらず、自分の子どもを所属させたいチームを親自身が選べるスタイルだ。
小学生チームの最大の特徴は、なんといっても「親の参画」。毎日子どもを送り迎えし、試合には万全の準備を整えるその様子は、まるでプロのサッカー選手のマネージャーのよう。試合の際には子どもの勇姿を見守り、応援するその姿は、まさにプロチームのサポーターを彷彿とさせる。親がこんなに熱い愛情を注ぐのは、単に「親馬鹿」「サッカー馬鹿」なのでは? という疑問も生じるかもしれないが、必ずしもそうではない。というのも、上記の通りチームの中には様々な地域の人間が在籍しており、普段の生活では出会うことのない人々とのコミュニケーションが可能なのだ。つまり、親にとっても他の地域の情報収集や、互いの育児方法などを共有できる、そういう空間。日常では得られない新たなネットワークや情報を、子どものサッカーを通して得られるのだ。
親間の世間話など、ほんの小さいことの積み重ねかもしれないが、「子ども」「サッカー」を通して、一つのコミュニティが形成されているとも言える。見方を変えてみると、このサッカーを通じたコミュニティは「地域で子どもを育てる」という自治体の命題を、体現していると解釈できるのではないだろうか。
それをさらに後押しするのが、『ムンディアル足利2013』という大会。これは、足利市サッカー協会が主催する、小学生チームのための大会。足利だけでなく、近隣の佐野市をはじめとする足利近辺のチームも巻き込み、総勢72チーム(2013年度)が出場する大規模な大会だ。主な会場は本町緑地サッカー場、本町緑地多目的広場、葉鹿小学校、桜小学校、山前小学校、毛野小学校、富田小学校、名草小学校。足利周辺地域で開催という体系から、各地域の人々の交流が可能となり、これはつまるところ地域発展の役割も持つ。もちろん親間の交流だけでなく、子ども達の交流もたくさんあり、普段の学校生活では体験できないことを学べる場なのだ。足利市サッカー協会のHPでも特設で「MUNDIAL2013」というページを設けているほど重要度の高い大会が、この足利市には存在しているのだ。
足利の「小学生サッカーチーム」の発展は、足利市の地域発展、自治体形成にも一役買っている。シンプルに考えると、「子どもを地域で育てる」ことを、サッカーというスポーツを通して行っているのだ。読者の方々にもこの盛り上がりを、ぜひ体験してほしい。「子どもがサッカーを楽しんでいる様子を見に行く」だけでも良いし、「親たちの子どもへの関わり方を見に行く」「地方自治としての『サッカー』を見に行く」という視点で見てみるのも、新たな発見があるかもしれない。さらには「指導者(もしくは監督)」「サッカー場としての地域グラウンド」というフィルターも加えると、さらに違うものに見えてくるだろう。
足利のサッカー情報を得られる場所は限られているので、下記に情報をまとめてみた(HPのあるチームのみ)。まずは、近所のチームを見に行ってみる、そこからはじめてみるのはいかがだろうか。
(寄稿:鈴木拓郎太)
<主な小学生チーム(50音順)>
■01FC青葉
監督:金子充
主な練習場所:青葉小学校
■JFC足利ラトゥール
担当者:立川甚吾
主な練習場所:第一中学校
(BBS)
■三重・山前FC
監督:高橋徹
主な練習場所:三重小学校、山前小学校
■御厨FC
監督:鈴木正則
主な練習場所:御厨小学校
■山辺FC
監督:中島 弘義
主な練習場所:山辺小学校、山辺中学校
他
坂西ジュニオール、FC毛野サントス、FC富田、足利SCJ、Jr.パンサーズ、北郷FC、千歳FC、名草FC、FC毛野、K-WEST.FC、花園FC、金太郎JFC、O・JSC、A.MINAMI FC
※この記事に掲載されている情報は取材当時(2013/11/22)のものです。お気づきの点があれば、「あしかがのこと。」編集部へお問い合わせください。
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