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全足利クラブ 36年ぶり全国大会出場!
以前『あしかがのこと。』でも紹介した社会人野球の「全足利クラブ」の、実に36年ぶり、都市対抗野球全国大会への出場が決定致しました。
関係者の皆さま 本当におめでとうございます。
北関東一次予選を突破した全足利クラブは、昨年の社会人野球日本選手権準優勝の強豪富士重工業と対戦し、2対1で勝利しました。
翌日の日立製作所には惜しくも2対5と負けてしまいました。
全国大会出場の大一番 住友金属鹿島に序盤0-1でリードを許しましたが、8回に見事な逆転で3対1となり、最終回。応援している人達をハラハラさせるも3-2で見事な逆転勝利となりました。
野球に詳しくない方にも都市対抗野球を楽しんで応援して頂く為に、以下「都市対抗野球」について簡単に解説をします。
都市対抗野球は、所属地域の名前が前面に出る珍しい大会です。
チームを応援する人だけでなく 居住地域や出身地を応援する人達もいます。
応援団コンクールもある珍しい大会です。とっても華やかで見ているだけで楽しめます。
TBSテレビでも「ルーズベルトゲーム」で都市対抗野球について描かれており、実は全国大会に出場するというのはとっても大変な事! なのですが、社会人野球を詳しく知らない人にはその大変さ、すごさが分からないかもしれません。
4月3日号の『あしかがのこと。』ではボールの違いによる社会人野球の違いについて書きましたので、今回は全足利の所属する日本野球連盟に所属する「企業チーム」と「クラブチーム」について説明していきます。
企業チーム | クラブチーム | |
チーム形態 | 企業の部活動 | 同好会的な活動 |
チーム運営費 | 企業 | 個人やスポンサー企業・自治体等 (地域密着型) |
チーム名 | ほとんどが企業の名前を使用 | 地域名やスポンサー名など様々 |
選手の給料 | 基本社員なので企業から支払われる | 地域企業や地域自治体 自営業 アルバイト等 |
グランド | 専属グランドあり | 専属のグランドなし |
選手 | スカウトされた選手が中心 | 基本自主参加選手が中心 |
選手補強 | 潤沢 | 難しい面あり |
練習時間 | 基本午後からが多い | 基本短時間(定時仕事終了後) |
応援 | 企業の応援部が主体 | 有志が主体 |
チーム方針 | 強化 | 継続 |
問題点 | 企業の業績に左右される | 財政面で脆弱 |
企業チームは文字通り、会社の野球部です。
基本的に同じ会社に勤める人達によって構成されています。
ほとんどのチームが企業名をチーム名として活動し、会社の宣伝塔として活動する役割も持ち合わせていますが、近年企業の業績不振の影響で廃部が相次ぐなど減少の一途を辿っているのが現状です。
しかし、「企業チーム」は専用のグランドを持ち選手の補強や保障が行き届き選手が野球に打ち込める恵まれた環境にあります。ゆえに都市対抗野球や社会人野球選手権大会などの全国大会に出場しているチームは、ほとんどが「企業チーム」なのです。
※「企業チーム」には少数ですが専門学校のチームも含まれています。
一方の「クラブチーム」は、選手それぞれが仕事を持ちながら、同好会的に活動しているのがほとんどです。
企業チームの減少に反比例してクラブチーム数は増加しています。
有名なところでは、欽ちゃん率いた「茨城ゴールデンゴールズ」、元大リーガー野茂選手が率いた「NOMOベースボールクラブ」(現在NPO法人として活躍)などのタレントチーム等があります。
廃部になった企業チームの有志によるクラブチーム結成もあり、クラブ野球ブームとなりました。
しかし、「クラブチーム」は財政的にも脆弱な一面を持ち、球場確保や部員確保など運営面でも厳しい状況におかれ活動の継続自体が簡単でない一面も持ち合わせています。全足利クラブは市や市内企業・市民のバックアップもあり、他のクラブチームより恵まれた環境にあるとは言えますが、状況の厳しさは先にご説明したとおり。そんな環境の中、今回の「全国大会出場」という吉報をもたらしてくれました。
おめでとう!全足利クラブ
※この記事に掲載されている情報は取材当時(2014/06/13)のものです。お気づきの点があれば、「あしかがのこと。」編集部へお問い合わせください。
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早川 雅裕
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