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足利の若者が製作、いじめをテーマにした映画「プレシャス・メモリーズ」が21日上映
映像のまちを推進している足利市で、若者だけでつくった映画が誕生しました。ロケ地、出演者、スタッフなどの関係者がすべて足利で製作された映画「プレシャス・メモリーズ」が、2月21日(日)に助戸仲町にある足利市助戸公民館で上映されます。
「プレシャス・メモリーズ」の出演者は、足利市内の小学生・中学生・高校生。映画製作に携わるスタッフは、18歳から25歳の学生や会社員で構成され、総勢140人以上の市民で関わりました。人・物・場所、全てが足利という、オール足利にこだわった映画を制作上映するのは『足利で「まち映画」をつくる会』です。
大人の手を借りず、初めて若者だけでつくった映画
会は、代表を務める新井街栄(あらい まちえ)さんが「足利って良い街だな」と思ってもらえるきっかけを作りたいという思いから発足しました。2012年から活動をはじめ、準備段階を経て、2014年に足利在住の映画監督の藤橋誠(ふじはし まこと)さんを迎え、最初の45分中編映画「神様、仏様、オヤジ様。」を制作上映しました。同市でも、2013年から映像関連企業の誘致を柱とする「映像のまち」構想を発表し、ロケなどを推進しています。
「神様、仏様、オヤジ様。」の出演者が翌2015年メインスタッフとなり、短編映画「茜」と「おばけなんて出るもんかぁ~」で映画づくりを学び、今回、初めて大人の手を借りず、若者だけでつくりあげたのが「プレシャス・メモリーズ」です。
いじめを通して主人公の心の変化を見て欲しい
「いじめを通して主人公の心の変化を見て欲しい。映画の中に出てくる『もう周りに惑わされない』というセリフは、自分の経験から出来たもので、今でも自分自身に言い聞かせている」。原作・監督を務めた会社員の澁澤波輝(しぶさわ なみき)さん(20)はこう語ります。
文部科学省の調査では小学校で64%の学校でいじめが認知されています。小学生・中学生・高校生の学年別で見ると、中学1年生では27,425件のいじめが認知されており、突出して多くなっています。(文部科学省調査「平成25年度のいじめの状況について」より引用)
この映画は、今まで自分はいじめに関わっていなかったと思っている人にこそ、見て、考えて欲しいそうです。
今回、製作スタッフと出演者にインタビューを行いましたが、終始笑いに包まれ、和気あいあいとした雰囲気で、すぐに仲の良さが伝わってきました。
しかし、稽古はかなり厳しく、時には涙を流しながらも、妥協せずに頑張り抜いた出演者もいたそうです。
いじめる側も、いじめられる側も、いじめのシーンはお互いに辛かったそうです。
演じる事で役の気持ちになりきった時に「いじめをなくす為には一人一人が変わらなければいけないという事に気付けた」と出演者でルネ役の板垣瑠美奈さん、アサキ役の岡部あさひさん、リカ役の後藤璃翠さんの3人は真剣なまなざしで話してくれました。
映画制作の裏側では、スタッフ同志の意見のぶつかり合いや食い違いで、相当な苦労があったといいます。
「その中で切磋琢磨する事で、セルフコントロールのトレーニングにもなった。今となっては本当に良い経験だった」と助監督担当の青木理沙(あおき りさ)さんは笑っていました。
「いじめのシーンの撮影の時に、エキストラの人に囲まれて見られているのが、本当に怖かった」と言った、いじめられるアサキ役の岡部あさひさんの言葉が、心にズシリと響きました。(取材・記事執筆 後藤真澄)
日時 | 2016年02月21日 上映開始 11:00~、15:00~ |
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場所 | 足利市助戸公民館 栃木県足利市助戸仲町453-2 |
料金 | 上映協力券500円 全席自由 |
申込方法 | 当日券あり。前売り券は足利市民活動センター3F・助戸公民館・足利市民会館・足利市民プラザで販売中です。 |
備考 | 上映会後はトークショーとメイキング映像で、映画制作の裏側を大公開!!スタッフ・キャストの面白い裏話に、盛り上がる事間違いなしです。 【お問合せ】 足利で「まち映画」をつくる会(足利市民活動センター内) TEL 0284-44-7311 【スタッフ】 プロデューサー/新井街栄 原作・監督/澁澤波輝 脚本/足利で「まち映画」をつくる会一同 撮影/北詰大地・篠崎健太郎 助監督/青木理沙・片柳彬彦 |
※この記事に掲載されている情報は取材当時(2016/02/20)のものです。お気づきの点があれば、「あしかがのこと。」編集部へお問い合わせください。
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