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世界一高級なコーヒー豆「コピ・ルアク」も並ぶ「珈琲処 晴れ晴れ」
足利の観光案内所「太平記館」より北へ約2分歩くと、右手にコーヒー専門店が見えます。お店の名前は「珈琲処 晴れ晴れ」。2015年3月に水谷 英晴さんと智華子さんご夫妻が開いたお店です。ご主人の名前の一文字「晴」を使った店名の由来は「コーヒーを飲んで晴れやかな気持ちになって欲しい」という願いから。扉を開けると、芳醇なコーヒーの香りに包まれます。目の前に焙煎機が置かれ、ショーケースには常時約60種のコーヒー豆が並びます。
オーダーを受けてから焙煎する店主のこだわり
店頭に並ぶコーヒー豆は、全て焙煎前の生豆です。それは、焙煎すると豆の酸化が始まってしまうため。酸化が進むと、コーヒーの風味が損なわれます。「お客様がご自宅で、できるだけ長く新鮮で美味しいコーヒーを味わえるように」と注文を受けてから焙煎するのが店主のこだわりです。酸味が苦手な方には焙煎度合いを深めにしたり、苦みが嫌いな方には浅めにしたりと、お客様一人ひとりに合わせた豆を選び焙煎します。「どうぞお気軽にご相談下さい。お客様が納得する豆に出会えるようお手伝いします」と智華子さん。
世界で一番高級な「幻のコーヒー豆」
お店の中で最も高級な豆の価格は、100gで6,800円。その名は「コピ・ルアク」。小林聡美らが主演した映画「かもめ食堂」で、コーヒーが美味しくなるおまじないの言葉としても登場します。幻と言われる理由は、その精製方法にあります。インドネシアでは、熟したコーヒーの種子をジャコウネコが食べてしまうことがあります。しかし、消化されなかった種子は、体外に出てきます。それを精製したものが「コピ・ルアク」です。販売しているお店が少ないため、県外からも買いに来るお客様がいらっしゃるそうです。
どんな淹れ方でも美味しく飲めるスペシャリティコーヒー
お店の豆は、全てニュークロップと呼ばれる「その年に採れた新豆」です。年間で販売する量を予測し、一年以内に売り切れるようにしています。もちろん豆の品質にもこだわりがあるそうです。扱うのは、世界で生産される豆のわずか数パーセントと言われる「スペシャリティコーヒー」ばかり。産地や生産者の履歴がはっきりしていて、風味や香りが際立つ高い評価の豆だけを揃えます。「新鮮で高品質な豆であれば、どんな淹れ方でも大丈夫。本当に美味しく飲めるんですよ」と英晴さんは話します。
アフターフォローも充実!さらに美味しく楽しむために
せっかく手に入れたコーヒー豆、もっと美味しく飲みたいという人には「コーヒー淹れ方講座」(毎月第3金曜日)も開催しています。ちょっとしたコツでコーヒーがさらに美味しくなると好評だそうです。「その人が美味しいと感じるものが、最高の一杯です。自由に楽しんで飲んで欲しいです」と笑顔で話す水谷ご夫妻。60種の豆を順番に楽しむお客様や、同じ豆で焙煎具合を変えて楽しむお客様など、味わい方は十人十色。お客様が満足できる一杯になるよう、今日も一人ひとりの豆を焙煎しています。(取材記事執筆:尾崎佳代子、デスク:山田雅俊)
参考文献
- 角謙二 食の教科書 コーヒーの基礎知識 枻出版 2010年
- 日経おとなのOFF No.174 日経BP社 2015年11月号
場所 | 珈琲処 晴れ晴れ(こーひーどころ はればれ) 栃木県足利市大町2番地3 |
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備考 | TEL:0284-64-9785 開店時間:10:00〜18:00 席数:16席(2階) 定休日:水曜日・第2・第4木曜日 駐車場:太平記館(足利市観光協会)駐車場 ご利用の際に「『珈琲処 晴れ晴れ』に行く」とお伝え下さい。 ※ 生豆の状態でも販売可能 ※ 店内喫茶室では、ブレンドコーヒー(一杯400円〜)など飲食メニューあり https://www.facebook.com/harebarecoffee/ |
※この記事に掲載されている情報は取材当時(2017/02/13)のものです。お気づきの点があれば、「あしかがのこと。」編集部へお問い合わせください。
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尾﨑 佳代子
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