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映画「望郷」完成披露上映会
2017年8月22日、東京都新宿区にある新宿武蔵野館にて、足利市出身の菊地健雄監督が手がける長編映画3作品目『望郷』の完成披露上映会が行われた。本作品はミステリー作家、湊かなえの累計50万部突破のベストセラー『望郷』に所収されている「夢の国」「光の航路」を完全映画化したもの。
広島県・因島を中心とする瀬戸内地方にて全編撮影された。古いしきたりに縛られ窮屈な生活を送る女性・夢都子と、確執を抱えたまま死別した父の真意を知ることになる中学校教師・航、それぞれの家族の姿を軸に物語が展開する。貫地谷しほりが夢都子、大東駿介が航を演じた。この日は菊地健雄監督と、ダブル主演の貫地谷と大東が登壇した。
菊池監督の印象について聞かれた貫地谷は「本当に細かいところまで見てくださっている安心感と、嬉しさがすごくあって。菊池監督とご一緒できて良かったなと。私が思っている以上のことを毎回提案してくださって、大ファンになりました」と話した。それに対し、菊地監督は「こういう場で言われると、ニヤけちゃいますね(笑)」と照れ笑いを隠せないでいると、大東が「顔合わせで初めて会った時から、この人を信じていれば大丈夫だなっていう安心感がありました。この作品にとってより良い形っていうのをスタッフが理解していて。それって全部、監督の力だなと感じました」とコメント。主演二人からの思わぬ言葉に菊池監督の顔が赤くなり「マズいですね・・・どういう会ですか、今日は。恐縮です」と終始、照れた様子だった。
映画「白ゆき姫殺人事件」に続き、二作目の湊かなえ原作作品の出演となる大東と貫地谷。大東が「前回は撮影が10分で終わった。台本ももらっていない。アドリブだったから」と、前作での出演時間が短かったため、全てアドリブだったことを笑いながら述べると、貫地谷は「私は1日」と出演時間が長かったことを話した。その言葉に大東は「だから今回、台本もらえてうれしかった」と笑顔でしみじみと話すと、菊地監督は「(今回は)主演ですから。これで台本を渡さないとかチャレンジャー」とフォローした。
和気あいあいとした雰囲気の中 最後に貫地谷は「誰しもが感じたことのある窮屈さが映っています。そこから少しでも前に出る勇気が持てる作品になっていると思います」。大東は「自分の31年と初めてちゃんと向き合えた気がしました。僕はこの映画が大好きです。だれかにとってもそうなればいいなと思います」とそれぞれ話した。
最後に菊地監督から「映画館を出た後、自分の生まれ育った場所に思いを馳せていただけたら監督として嬉しい限りでございます」と挨拶した。
映画「望郷」は9月16日土曜日より新宿武蔵野館ほか全国拡大ロードショー(公式サイト)
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※この記事に掲載されている情報は取材当時(2017/09/30)のものです。お気づきの点があれば、「あしかがのこと。」編集部へお問い合わせください。
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早川 雅裕
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