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老舗商社が紡ぐはちみつの物語。「れんがHoney Garden」のハニーワッフル
足利市旭町にある「れんがHoney Garden」の看板商品「れんがオリジナルハニーワッフル」は、ぐるなびが手がける手土産ガイドサイト「接待の手土産セレクション2017」で入選を果たした一品です。実はこのワッフルを開発したのは、同じ場所に本社を構える、化学品などを扱う歴史ある専門商社「株式会社板通」の社員、木村怜子さん。木村さんは建装事業部で内装を担当しています。
キーワードは『はちみつから始まる物語』
異業種企業の一社員が手がけるハニーワッフル。始まりは4年前、「板通」を定年退職した社員が趣味で始めた養蜂で、採れたはちみつがおいしいと社内で評判になり、新しくはちみつ事業の立ち上げが決まったことでした。その責任者となった木村さん、「実は甘いものが苦手で、それまではちみつはほとんど食べたことがなかった」のだとか。しかし「自分が商品のことを理解していなければ」と、日本はちみつマイスター協会 認定アドバイザーの資格を取得するほど熱心に学び、「百花蜜」と「あかしあ」2種類のはちみつを商品化。「板通」の一部門であるインテリア・キルトショップ「れんが」内で販売し始めました。
国産純粋はちみつを使用したワッフルの誕生
「れんがHoney Garden」のはちみつは、人の手を極力加えない自然なもの。養蜂業界では大量生産のために、ハチに砂糖水を与えるのが一般的だそうですが、群馬県にある養蜂場では、ハチは花から集めて来た蜜だけではちみつを作っています。健康に関心の高い年配のお客様だけでなく「もっとこのはちみつを広めたい」と考えた木村さんは、「百花蜜」を使ったワッフルの開発に着手。商社としてのネットワークを駆使してワッフルの製造委託先を探し、何度も試作を繰り返して完成したのが、「れんがオリジナルハニーワッフル」です。
ハニーワッフルには栃木県生まれならではの特色も
はちみつの優しい甘さを生かすため、使用する砂糖は極力減らしているこのハニーワッフル。はちみつでしっとり感を出し、ソフトな食感も特徴です。栃木県産の小麦粉「ゆめかおり」も一部使用するなど、はちみつ以外の原材料も厳選しています。現在定番となっているのは「プレーン」、「キャラメルアーモンド」、栃木県産とちおとめピューレを使用した「つぶつぶいちご」の3種類。特に若い世代からの人気が高く、最近では東京都内などの百貨店のカタログにも掲載されているそうです。
原点にあるのは、自然なはちみつへの思い
当初は畑違いの食品業界の常識に苦戦したものの、さまざまな人の協力を得て、商品開発からパッケージデザインまで行なったという木村さん。現在では甘いもの好きのスタッフも加わり、はちみつを使った飲料やバウムクーヘンなどの新商品を次々と生み出しています。「はちみつの収穫量は気候に左右され毎年変動するので、大量生産は難しいけれど、品質を妥協するわけにはいきません。これからもはちみつへの思いを大切にしていきたい」と話します。
(取材記事執筆:Kamasaka、デスク:山田雅俊、校正:茂木諭子)
場所 | れんがHoney Garden 栃木県足利市旭町553 |
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備考 | TEL:0120-411-383 URL:http://www.renga-honeygarden.jp 駐車場: あり 営業時間: 平日 午前10時~午後6時 土曜日 午前11時~午後5時 定休日:日曜、祝祭日、第4土曜日 |
※この記事に掲載されている情報は取材当時(2018/05/24)のものです。お気づきの点があれば、「あしかがのこと。」編集部へお問い合わせください。
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