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店名の由来は森鴎外!?郷里足利の地で再出発した「Cafe杏奴」
旧足利銀行本店、現在は足利商工会議所(友愛会館)のはす向かいにCafe杏奴(かふぇあんぬ)があります。お店のドアが開くたびに、お客さまとの楽しそうな会話が自然と始まる。そんなお店のママである前澤美津枝(まえざわみつえ)さんに、お話を聞きました。
東京の下落合からはじまった珈琲の香り立つカフェ
2000年に東京の下落合でオープンしたCafe杏奴が足利へ移転したのは、前澤さんが2013年、還暦になったことがきっかけです。ご夫婦のふるさとである足利へ戻り、足利市通二丁目の現在の場所に店舗を移転しました。
店名「Cafe杏奴」は、杏奴ママが好きな小説家森鴎外の令嬢命名「小堀杏奴」に感銘のあまり、ちなんだそうです。
高い書架にかこまれたくつろぎの空間
書庫カフェのようなイメージにしたという店内には、たくさんの本が壁一面に陳列されています。小説や美術書、写真集などに並び、昔懐かしい週刊誌や雑誌、漫画や子ども向けの童話の本まで多種多様です。
今まで携帯電話を持っていなかった杏奴ママですが、知り合いに勧められてiPadでFacebookをやるようになったところ、お店が東京にあった時のお客様とネット上で再会し、貴重な本をお送り頂いたこともあったそうです。Facebookを通じてまた繋がれたことが喜びでもあると嬉しそうに話してくれました。
足利の牛乳を使った人気メニュー
「黒糖ジンジャーチャイとかりかりマドレーヌ」(700円)はお店が東京にあった頃からの人気メニューだそうです。注文後に焼き上げてくれるマドレーヌは、名前の通りに表面がカリッとしています。ざらめを使っているので、カリカリの食感になるのだと教えてくれました。
「せっかく足利に住んでいるのだから、地元の物を使いたい」との思いから、人気のチャイはもちろんのこと、カフェオーレやココア、バナナジュースなどの牛乳は、足利山川の両毛酪農こだわり3.7牛乳を使用しています。
昼間とは一味違う夜のCafe杏奴
「ライブで忙しい時などには、仲の良いお客様がボランティアで手伝いにきてくれるのです」と、杏奴ママは嬉しそうに微笑みました。
Cafe杏奴では、不定期でライブイベントが行われています。唯一の杏Cafe奴ハウスバンドである「アキラナイツバンド」をはじめ、元々お客様だったというCafe杏奴にゆかりのある方々の持ち込み企画によりライブが行われています。ライブは演者によって内容も雰囲気もガラリと変わるそうで、毎回違ったひとときが過ごせることも醍醐味です。昼間のCafe杏奴とは違った雰囲気を味わってみるのはいかがでしょうか?
みんなで協力してつくっているお店
開店当初からずっと一人でお店を切り盛りしている杏奴ママは「Cafe杏奴は人の厚意で成り立っているお店です。私一人の力ではなく、みんなで協力してつくっているのです」と語ります。取材中にも常連のお客さまに留守番を頼み買い物に走る光景に、私も思わず笑みがこぼれました。
「自分でやれる範囲だけやろう」「心を込めてつくろう」この気持ちでお客さまを迎えている杏奴ママの元に訪れるのは、8割が常連のお客さまだそうです。
杏奴ママの人柄から成るCafe杏奴の雰囲気が、また足を運びたくなる理由なのかもしれません。 (取材・記事執筆:後藤真澄、デスク:山田雅俊)
Cafe杏奴 店舗情報
場所 | Cafe杏奴 (JR足利駅より徒歩10分 / 東武足利市駅より徒歩10分) 栃木県足利市通2丁目2624 前澤ビル1F |
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備考 | TEL:0284-22-4530 営業時間:11:30~19:00(イベント開催日は時間変更の可能性があります) 定休日:火曜日 (臨時休業あり/営業時間外・定休日のご予約はご相談ください) 駐車場:店舗奥に5台 持ち帰り商品:カリカリマドレーヌ・バナナケーキ・コーヒーとくるみのパウンドケーキ(事前にお問合せください) その他イベント情報・臨時休業などはホームページからFacebookをご覧ください ホームページ:http://cafeannu.com/ |
※この記事に掲載されている情報は取材当時(2016/09/30)のものです。お気づきの点があれば、「あしかがのこと。」編集部へお問い合わせください。
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