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お寺で屋台のコーヒー店!?山川長林寺にある「寺カフェ」
足利市山川町にある山川長林寺(以下、長林寺)には、土日限定でコーヒー店が出店します。「寺カフェ」マスターの菊池嘉一郎さんにお話しを伺いました。
自然豊かな憩いの場に、カフェが出現
山門の東の駐車場から坂を上ると、整備された溜池があります。その池のほとりにあるベンチに店を構えるのが菊池さんです。リヤカーの荷物をほどくとリヤカーが屋台のカフェ・カウンターに変わります。その横をハイキングで訪れた人々が通り過ぎて行きます。長林寺は山林も含めた敷地が「山川長林寺公園」として開放され、毛野大坊山ハイキングコースの起点でもあり、多くの人の憩いの場です。
コーヒーインストラクターが淹れる優しいコーヒー
コーヒー豆はブラジル産とグァテマラ産の2種類を用意しています。2つの違いを聞くと「とてもざっくり言うと、ブラジル産は苦味、グァテマラ産は酸味。でも、イメージで決めていいんですよ」と菊地さんは話します。コーヒーインストラクター1級の資格を持つ菊池さんですが、難しい言葉を使わないため、こちらもリラックスしてコーヒーを楽しめます。「コーヒーを淹れる湯温は83度が良いとも言いますが。屋外で頂くコーヒーだから90度でお出ししています」と屋台コーヒーならではの工夫も教えてくれました。
コーヒーも日本茶も同じおもてなしツール
日本茶のインストラクターでもある、菊池さん。カルチャ―スクールでは、コーヒーの教室と日本茶の教室を開いていますが「僕は、コーヒーも日本茶も同じだと思っています。もちろん、まったく違う飲み物ですが、どちらもお客様を歓迎する気持ちを表したり、リラックスしたりする効果がありますから。おもてなしのツールという意味では同じです」と話します。60歳になったら、お茶文化を伝える活動がしたいと思いを温めていた菊池さん、週末の寺カフェもその気持ちの一つの表れで、来てくれたお一人おひとりを大切におもてなししています。
リストラからの転職、そしてお茶との出会い
「20代、30代は朝の7時に家を出ると、帰宅は夜の10時11時という生活を続けていました。当時は若かったから無理もしてきました」と話す菊池さんですが、44歳でリストラに遭いました。その後、お茶屋に再就職したのが転機となりました。現在は「お茶と暮らしの研究所」を開催しながら、平日はカルチャースクールの講師の他、行程に手間がかかるため担い手が少ない“手もみ茶”の保存活動をしています。「リストラという最悪の出来事が、今の生き方を決めるのだから人生って不思議なものです」と菊地さん。
開放的な空間で味わう、至福のコーヒータイム
今年7月に、5年目を迎える寺カフェ。長林寺住職の矢島道彦さんとは幼馴染という縁でお寺の敷地を借りています。住職自身も、お寺を訪れた人々に、安らぎを感じてほしいと願い、これまでも境内の自然環境を大切にしてきたそうです。「菊池さんの寺カフェは色々な人が集いサロンの様で、とても理想的です」と住職は笑顔で話します。
山川長林寺 寺カフェ情報
場所 | 寺カフェ 栃木県足利市山川町1142 |
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備考 | 営業時間 :土曜日、日曜日 午前10時~12時 第2土曜日はお休み。都合により、金曜日や月曜日に開く時もあります。 屋外ですので、雨天時・強風の時はお休みします。 座席:池の畔のベンチ他、菊池さんがアウトドア椅子を6脚用意 駐車場:長林寺駐車場利用可能(山門の東、およそ20台) ブログ:http://blog.goo.ne.jp/kaitirounihoncha アクセス: (車でお越しの方)北関東足利I.C.から、車で12分 (電車でお越しの方) JR両毛線足利駅から徒歩40分(タクシー利用10分)、東武伊勢崎線足利市駅から徒歩52分(タクシー利用15分) (周辺観光地) 足利学校から車で10分 (近隣の宿泊施設)醍醐旅館(長竹寺公園内) |
※この記事に掲載されている情報は取材当時(2017/02/24)のものです。お気づきの点があれば、「あしかがのこと。」編集部へお問い合わせください。
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n.sekiguchi
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