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パンのワールドカップに出場した職人のお店「ブーランジェリー パルク」
笑顔の素敵な店主と明るいお店
足利市田所町にある足利市総合運動公園のすぐ北側にある、「ブーランジェリーパルク」は2012年10月にオープンし、今年で5周年を迎えます。白い外壁に柔らかなオレンジ色のオーニング、入口には毎月の新商品と焼き上がり時間が書かれたボードが置かれています。ドアを開けると沢山のパンと共に目に飛び込んでくるのは仕切りのないオープンキッチン。整理整頓され、床も掃除が行き届き、清潔感に溢れています。「いらっしゃいませ!」と、明るい笑顔で出迎えてくれるのは、ご主人の多奈村 洋一さん。クープ・デュ・モンド・ラ・ブーランジェリー(ベーカリーワールドカップ)、パン部門の日本最終予選に出場した経験もあるご主人にお話を伺いました。
パン職人への一歩
多奈村さんがパンに興味を持つきっかけとなったのは、小学校の授業でバターロールを作った事。思いのほか上手に出来た印象が強かったからだそうです。学生時代からバレーボール一筋だった多奈村さんはパン好きだったこともあり、20歳頃から神戸屋レストラン(※)のパン部門でアルバイトを始めました。当時は自宅から70~80km圏内を自転車で走り、身体づくりも兼ねながら美味しいお店のパンを探し、食べ歩いたそうです。バレーボールを辞め、本格的にパンの道に進んだのは25歳からでした。
※関東・東海・関西・北陸に直営店49店舗を展開する飲食業(H27.4.1現在 神戸屋レストランHPより)
パンのワールドカップとは
クープ・デュ・モンド・ラ・ブーランジェリーはパン職人なら誰もが知っている憧れの大会です。1次予選は誰でも出場資格がありますが、試作にかなりの費用や時間がかかるため、個人店の職人はなかなか出場できません。予選会は3年ほど前から始まります。多奈村さんは会社からの推薦を受け、2012年の日本代表を決める大会に出場しました。1次予選の出場者は50~60人程度。帝国ホテル、DONQ(ドンク)、アンデルセンなどの大手から名だたる職人が参加します。3つのいずれかのテーマで挑む予選、多奈村さんは「バケットと特別なパン部門』でエントリーし、見事最終予選まで勝ち進みました。
伝統的な製法で作りあげる職人技のパン
この頃から独立を視野に入れていた多奈村さん。大会後、奥さんの実家のある足利で自分のお店をオープンさせました。お店のロゴにもなっているバタール(フランスパン)は多奈村さんの得意部門。パルクのバタールは伝統的な製法で6時間かけて作り上げています。水・塩・イースト・小麦粉のみを使用し、毎朝4:30分から練り始め3時間かけてじっくり発酵させ、専用の機材で焼き上げます。「ミキシングのかけ方の多い少ないだけでも全然違ってきます。シンプルな素材だからこそ、ごまかしのきかないパンです。自分の感覚だけが頼りなんです」と話します。
ご主人の大事にしていること
パルクで使用しているのは1等級の小麦粉に天日塩、フランス産と日本産のイーストを4種類、そして地元足利のお水。毎日決まった時間に翌日の仕込みを始めます。パンの工程が5~10分ずれるだけでも発酵に違いが出てきてしまうので分単位で決まっています。2階が住まいになっていて休日もパンに触れているということですが、まだまだ知らない事だらけの存在で、いまだに同じパンは出来ないと言います。お客様1人1人の顔を見ての声掛けをとても大切にしている多奈村さん。「みなさんに笑顔で美味しいと思って食べてもらえるのが幸せです」と優しい表情で語ってくれました。(取材・記事執筆:石川由貴、デスク:山田雅俊)
ブーランジェリー パルク 店舗情報
場所 | ブーランジェリー パルク 栃木県足利市西砂原後町1188-3 |
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備考 | TEL:0284-44-5565 営業時間:9:00~18:00 定休日:月曜日、第2・4火曜日 駐車場:2台 ホームページ:http://d.hatena.ne.jp/BoulangerieParc/ Facebook:https://www.facebook.com/BOULANGERIEPARC/ |
※この記事に掲載されている情報は取材当時(2017/05/21)のものです。お気づきの点があれば、「あしかがのこと。」編集部へお問い合わせください。
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石川 由貴
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